輸入車メンテブログ
メルセデス・ベンツ190SL 整備のご依頼を受けて振り返る、あの時の仕事
2025-04-08
カテゴリ:輸入車メンテナンス
注目チェック
イベント後のメンテナンスご依頼と過去整備の振り返り
以前からご入庫いただいている "メルセデス・ベンツ 190SL"。
先日、県外のイベントに参加され、無事に帰還されたとのことで、後日改めてメンテナンスのご依頼のご連絡をいただきました。
ご要望のチェック項目は以下の通りです
- スパークプラグの点検
- キャブレターの状態確認
- エンジンオイルの交換
イベントで走行した後のアフターチェックは、クラシックカーにとって非常に大切。
コンディションを良好に保ち、次のドライブに向けた準備の第一歩ですね
■ メルセデス・ベンツ190SLとは
1955年から1963年にかけて生産された、メルセデス・ベンツの名車「190SL(W121)」
上級モデルである300SLの弟分として登場し、美しいボディラインと信頼性の高いメカニズムで世界中のファンを魅了しました。
1.9リッター直列4気筒エンジンを搭載し、快適なクルージング性能と、ラグジュアリーな雰囲気を両立。
オープントップのスタイルも相まって、今なお高い人気を誇るクラシックカーの一台です。
そんなご依頼をお受けしながら思い出したのが、以前この190SLを整備したときの写真たち。
今回は、その過去の作業内容も合わせてご紹介します
なお、実際にはこの190SLに対して、これまで数多くの作業を一緒にまとめて実施しており、
内容があまりに細かく、写真も残っていないものについては割愛しています。
【過去の整備記録1】エンジン始動不良と燃料系オーバーホール
こちらは以前、エンジンがかからないということでご入庫いただいた際のもの。
原因は 燃料フィルターの目詰まり でした。
フィルター交換と燃料系統のオーバーホールを実施し、作業後はもちろん“一発始動”
クラシックカーは、細かな部分の詰まりがすぐに不調へとつながります。
【過去の整備記録2】海外取り寄せのヒーターコア交換
また、以前から不調が出ていたヒーターコアについても、ようやく海外から取り寄せて交換を実施。
左右それぞれで パイピング加工が必要 な特殊な部品だったため、手間もかかりましたが、
ヒーターレバーも加工してスムーズな操作ができるように仕上げました
【過去の整備記録3】スパークプラグのトラブルと適正パーツ選定
さらにもう一件。
かなり前ですが、始動不良でご入庫いただいた別のケースでは、点検の結果 スパークプラグが割れている のを発見。
使用されていたのは当社で交換していない “イリジウムプラグ”。
旧車に最新パーツを使うと、かえって調子を崩すこともあるという典型例です。
旧車整備の鉄則:「最新=最適とは限らない」
今回は適正なプラグに交換し、スムーズな始動を確認して納車となりました
クラシックカーの整備には、その車両の歴史や個性に合わせたアプローチが必要です。
これからも大切な愛車のパートナーとして、細やかで的確なサポートをお約束いたします。
メンテナンスやトラブルのご相談は、どうぞお気軽にご連絡ください
(代表:遠藤)
