輸入車メンテブログ
旧車とオーナー様に敬意を込めて。ボルボ240W最終整備ログ
2025-03-31
カテゴリ:輸入車メンテナンス
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今回のブログは、当社での最後の車検整備となったボルボ240ワゴンについての記録です
この車両はご購入後、何度もご入庫いただき、そのたびに必要な修理・整備を実施してきました
プロとして車に向き合う中で、多くのことを学ばせてくれた1台
そして何よりも、オーナー様のご理解とご協力があったからこそ、最後まできちんと整備ができたことに深く感謝しています
車検入庫と点検開始
今回のご入庫は車検整備のため。
点検を進めていく中で、真っ先に気付いたのがブレーキの引きずり。
走行距離はすでに20万キロオーバー
旧車ではよくあるトラブルではありますが、しっかりと対処する必要があります
点検結果と整備内容
以下のような整備を行いました
・ブレーキキャリパーオーバーホール → ピストン・シール交換
・スパークプラグの消耗 → 新品に交換
・ロアアームボールジョイントブーツの破れ → ボールジョイント交換
・コンデンサーファンが不安定 → リレーを手配し交換
・エンジンオイル交換
・タイヤローテーション/フロントホイールバランス調整
・前後ワイパーブレードの交換
ひとつひとつの作業を丁寧に仕上げ、無事に車検をクリア
納車の際には、整備記録とともに今後気をつけていただきたい点もご説明させていただきました。
そして旅立ちへ
車検整備を終えたあと、間もなくしてオーナー様から「今のうちに次の方へ譲ろうかと…」とのご相談がありました
旧車との付き合いには覚悟が必要です
ご購入時にも「しっかりメンテナンスしながら楽しんでいきましょう」とお伝えしておりましたが、それを最後まで理解し、共に付き合ってくださったオーナー様には、心から感謝申し上げます
ボルボ240Wは今でも根強い人気を誇る名車


スクラップとは無縁の存在であり、今後も次のオーナー様のもとで大切にされていくことでしょう
感謝と振り返り
このボルボ240Wは、整備のプロとしても本当に多くのことを学ばせてくれた1台でした
旧車の整備には、知識だけでなく経験・丁寧さ・そして“勘”も問われます
それを一つ一つ積み重ねることで、技術者としての厚みも増していく──そう感じさせてくれた整備でした
オーナー様には重ねて御礼申し上げます
短いお付き合いではありましたが、信頼をもってお任せいただけたことが何よりの励みになりました
ありがとう、ボルボ240ワゴン
そしてこれからも、どうか新しい場所で元気に走り続けてくれますように
(代表:遠藤)
